「子どもの泣き声を聞くとしんどくなる」
「今日も子どもにイライラして怒ってしまった」
「一人の時間がなくて辛い」
子どもは可愛いけど、「自分って子育てに向いてないかも」と感じることはありませんか?
ただでさえ大変な子育て。HSPの人にとってはなおさら大変ですよね。

私もHSPで子育てに向いてないと何度も感じたことがあります。
結論から言うと実はHSPは子育てに向いているんです!
この記事では、HSPが子育てに向いてないと感じる原因と対処法を体験を交えてご紹介します。
本記事を最後まで読むと、自分の性質を受け入れて子育てを楽しむ余裕が持てるようになります。
参考にしていただければ幸いです。
HSPとは?

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、生まれつき感受性が強い人のことを言います。
1996年にアメリカの心理学者エイレン・N・アーロン博士が提唱した概念で、5人に1人がHSPだと言われています。
HSPは病気ではなく、生まれ持った気質なので、治すものではなく上手に付き合っていく必要があります。
HSPとはポジティブ、ネガティブ両面からの環境の影響を受けやすい人
HSPというと「神経質」「ネガティブな人」とイメージされることもありますが、ネガティブな環境だけでなく、ポジティブな環境からも良くも悪くも影響を受けやすい人のことを言います。
例えば誰かが怒られているのを見ると自分が怒られているかのように感じてしまったり、暗いニュースを聞くと落ち込んでしまったりします。
一方で美しい景色や感動的な映画を観たりすると涙が出るほど心を動かされ、親しい人に嬉しい出来事があると自分のことのように喜びます。
単純に「HSP=生きづらい人」ではなく、自分に合う環境であれば繊細さを強みにして豊かに生きることができるのです。

HSPは必ずしも悪いことばかりではないんですね!
HSPの4つの特性「DOES(ダズ)」
HSPには4つの特性「DOES(ダズ)」があります。
- Depth of processing(深く考える)
- Overstimulation(過剰に刺激を受けやすい)
- Empathy and emotional responsiveness(共感力の高さ)
- Sensitivity to subtleties(ささいなことに気づく)
4つの特性のうち一つでも当てはまらなければHSPではないそうです。
それでは詳しく見ていきましょう。
D:深く考える
進路や就職先を決めるなど新しく経験することに対して深く考え、入念に調べるため様々な可能性が浮かび、なかなか決断できないことがあります。
一を聞いて十のことを想像することができます。
O:過剰に刺激を受けやすい
人混みや大きな音、まぶしい光などが苦手で、物音にとても驚いてしまうことがあります。
人のささいな言動や表情に傷つき、忘れることができません。また、友達と楽しく過ごしても帰宅すると一気に疲れが出てしまうこともあります。
E:共感力の高さ
他人の感情の変化に敏感で、自分のことのように感じてしまいます。
喜ばしいニュースにはとても喜ぶ一方で、ドラマなどで悲しい場面を観たり、他人が怒られていると自分の身に起こったかのように落ち込んでしまいます。
自分の感情を抑え、他人の気持ちを優先してしまいがちです。
S:ささいなことに気づく
他人が気にならないような小さな音やにおい、光などに敏感に反応してしまいます。
時計のカチカチ音や冷蔵庫などの機械音、肌着のチクチクが気になって仕方がありません。
カフェインや添加物に敏感に反応してしまうこともあります。
HSPが子育て向いてないと感じる原因

では、HSPはなぜ子育てに向いてないと感じてしまうのでしょうか。
HSPの特性「DOSE(ダズ)」の弱点
HSPの特性「DOSE(ダズ)」がポジティブに表れると
D→洞察力(物事の意味や関連を思慮深く考えられる)
E→共感力(人の気持ちを理解できる)
S→察知力(小さな変化を見逃さない)
しかし刺激過多になりやすい弱点(O)だけはポジティブに変換することができません。
そのため刺激過多を防ぐことがHSPが疲れすぎないために大切なことです。
子育ての刺激の多さにキャパオーバーになりやすいから
HSPが子育てに向いてないと感じる原因は、子育ての刺激の多さにキャパオーバーになり、余計に不安を感じてしまうからです。
ただでさえ他の人より刺激を受けやすいHSPにとって子育ては予想外のことの連続。
待ったなしの子どもの要求、泣き声、外出すれば人に迷惑をかないように神経を張り詰めて、おまけに夜もグズグズでぐっすり寝れない。
それでは心も体も疲れますよね。
体の防衛反応として余計に不安を感じてしまい、さらに疲れるという悪循環になってしまうのです。
しかし決してダメな親なわけではなく、体のしくみで本来の力が発揮できなくなっているのです。

私も特に外出先で子どもが騒ぐと人の目が気になって無理やり言うことを聞かせようとしてしまうことがあります。本当は子どもの気持ちも聞くなど余裕のある対応をしたいんですけどね・・・
参考文献:中野かずこ著『HSPママの疲れない子育て:1日1分!母も子も安心できる
セルフケア』kindle版、2023年9月発売、39ページ
HSPが子育てで疲れすぎないための対処法3つ

ではHSPが子育てで疲れすぎないためにできる対処法はどんなことでしょうか。
以下の3つがあります。
自分の性質を認めて受け入れる
まずHSPという性質について知り、認めて受け入れましょう。
疲れやすかったり、人間関係で悩みが尽きないのは自分がダメ人間だからではなく、生まれ持った性質によるものだとわかるだけでも気持ちが楽になります。
私もHSPを知ってから、「自分だけじゃないんだ」「HSPとうまく付き合っていけばいいんだ」と安心できました。
また、家族や親しい人にもHSPについて話すことで、理解してもらうことが大切です。
余計な刺激を避ける
次に、余計な刺激を避けるようにしましょう。
無理に苦手なことをしたり、刺激の多い環境に長時間いると、クタクタになってしまいます。
子どものためと思って無理にママ友付き合いをしたり、休みの日のたびに人混みの場所に外出したりしていると疲れてしまいます。

私も子どもが小学生になった現在までママ友はいません!でも困ることはありませんよ。
疲れてくると子どもにイライラしやすくなり、感情的に怒ってしまって自己嫌悪という悪循環になりやすいです。
一人の時間を少しでも持つ
そして一人の時間を少しでも持つようにしましょう。
子育て中はなかなか難しいこともありますが、子どもが寝た後などに30分でも好きなことをする時間があるだけで、かなりリフレッシュできます。

私は子どもが寝た後お酒を飲みながらバラエティ番組を観るのが好きです。朝起きた瞬間からその時間だけを目指して頑張っています。笑
たまにはパパに子どもを見てもらってカフェに行くのもいいですね。
このときHSPママは「自分だけ楽していいのだろうか」と罪悪感を感じてしまいがちですが、堂々と休んでいいんです。
いつも頑張りすぎるくらい頑張っているHSPママですから、むしろたまには休まないと心と体が壊れてしまいます。
ママが楽しそうにしているのが子どもにとって一番うれしいことですよね。
HSPが子育てを楽しむためのマインド3つ

ではHSPが子育てを楽しむためにどのようなマインドでいるのが良いのでしょうか。
私も実践していることを3つご紹介します。
人と比べない
自分に自信がなく、理想が高いHSPは人と比べてしまいがちですが、人と比べて落ち込むのはやめましょう。
環境も個人のキャパシティーも違うのですから比べても意味がありません。
私もSNSを見て美味しそうな料理を作っているママ、子どもが2人、3人いながら仕事もしっかりこなして、部屋もキレイなママを見て「すごいなあ」と落ち込むこともありました。
でもSNSの写真は生活のごく一部ですよね。キラキラしているように見えるママも悩むこともあるし、裏では必死に努力をしているかもしれません。
私はあえてSNSはあまり見ないようにしています。
大事なのは自分と子ども。
自然と切り替えられるようになり、前より心がざわざわすることが減ってきました。
一人で抱え込まない
辛くなる前に一人で抱え込まず、まわりの人に助けを求めましょう。
他人の気持ちを優先してしまいがちなHSPですが、子育ては長期戦です。
一人ですべてやろうとしたらどこかで限界が来てしまいます。
私も子どもが生まれたばかりのときは、旦那にオムツ替えなどを頼むのに「疲れてるだろうし悪いかな」と気が引けていました。
でも子育てはそもそも二人でするものですよね。ママが一人で背負うものではありません。
私は勇気を出して「子育ては二人でするものだからオムツ替えとかお風呂に入れるのも一緒にやるんだよ」と旦那に声をかけて少しずつやってもらうようにしました。
最初はめんどくさそうでしたが、だんだん意識が変わってきてお世話をするのが当たり前になりました。

休みの日は旦那はゲーム、私は近所を30分散歩してコンビニスイーツを食べるなどお互いに息抜きの時間を取ってましたよ!
家事も子育てもほどほどでOK
家事も子育ても完璧にやろうとしがちなHSPですが、それは無理です。
朝から夜まで子どもに振り回されて、家事なんか思うように進まないし、子どもは当たり前だけど言う通りには動いてくれません。
私も諦めました。笑
掃除機なんか毎日かけなくても死なないから3、4日に一回だし、(コロコロで毛を取るのは毎日やってますよ!)
離乳食だって最初はレシピ本通りに裏ごしして一週間分作って冷凍ストックして、、、
とやっていましたが、まあ~めんどくさい!!

ピーマンの裏ごしなんかとても大変だったのに子どもにスプーンを近づけただけで「オエっ」とされました。笑
途中から市販のベビーフードも併用していましたが、圧倒的に準備の時間が減って楽でした。
子どもも市販のベビーフードのほうが良く食べるし、外出したときも食べやすいし、私のストレスも減りました。
現在子どもは小学一年生ですが、大きな病気もせず元気に育っています。
子どもを毎日生かしてるだけで立派!便利なものはどんどん活用して子どもと笑顔で過ごす時間が増えるほうが絶対に良いですよね。
まとめ HSPは子育てに向いている!自分らしく子育てを楽しもう

いかがだったでしょうか。
HSPは子育てに向いてないのではなく、子どもの小さな異変を察知したり、共感力が高かったり、むしろ子育てに向いているのだとわかりました。
ただ他の人より刺激を受けやすく疲れやすいので、うまく疲れを癒して、一人で抱えこまず、HSPの感性を生かして自分らしく子育てを楽しみましょう。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。